2014年1月23日まで　東京都中野区中央2-57-7

古民家カフェ　モモガルテンにて　むすびめくん　の　個展を開催中です。

月曜火曜は定休日。普段は18:00時まで、金曜日は21時までバータイムです。

03-5386-6838

展示の様子は随時FaceBookでご紹介しています。

https://www.facebook.com/Musubimekun

2014.1.19(日)ワークショップを11時からと16時からむすびめくん展示中のモモガルテンで実施します。参加費500円です。

お願いトンソクむすびめくんストラップを一本の紐から作ります。

また、お時間のある方は、引き続き無料で作ったトンソクむすびめくんを用いたパラパラアニメーション作りに参加する事も出来ます。

 

物語　むすびめくんがももがるてんにやってきた　の巻き

 

「むすびめくんがモモガルテンにやって来た」

 

僕、ぐるぐるは西伊豆の山小屋で使われていた洗濯物干しロープから生まれた付喪神なんだ。始めは二つの目しかなかったの。でも、僕は人間と話しをしたかったから人間の子どもの形になったんだ。ロープは色んな形にむすべるからどんな形にもなれるんだよ。他の仲間は付喪神になるときに、ぞうさんとかトリケラトプスとか電柱とか、オレンジ色のがま口とか、ザリガニとか、色んなものになったんだ。みんな僕と一緒にここモモガルテンに来たから会って行ってね。面白くてかわいい奴らだよ。

 

付喪神は古い道具や年取った動物から生まれるんだ。僕たちは長生きして楽しいから踊りも踊るし行進もするんだ。人間は気持ち悪がって僕たちの行進を百鬼夜行なんて言うんだよ。僕たちは鬼じゃなのに酷いモンだよ。鬼って呼ばれて嬉しいわけはないからね。人間に鬼呼ばわりされている僕たちの仲間の多くは人間嫌いでみんな屋根裏や床下に隠れているんだ。人間がいなくなったらそーっと出て来て遊んだり、たまに人間を驚かしてストレスを発散したりしてるんだよ。

 

でもさ、僕は新しい考えのゆとり世代の付喪神と言われているんだ。確かに人間は僕たち道具や物を大切にしないで、資本主義(お金が一番でしょ主義)と民主主義(人間さえ良ければ後は知ったことか主義)を崇拝している困ったちゃんなんだけど、唯一彼らとコミュニケーションできる僕たちが隠れていたのでは問題は解決しないものね。だから、まずは人前に出ていって僕たちの可愛さをアピールしようって考えたんだ。僕たちってかわいいでしょ。自分で可愛いって言うなよってよく言われるんだけどね。考えてみてよ、ゆるキャラの方が怖いんじゃないかな。彼らより僕らのほうがきっとかわいいよね。そうでしょ。

 

そうそう、なんで僕たちがモモガルテンに来たかを話すね。この木造の家も年を取って付喪神になんだよ。そしてある日、いつも街をひたすら歩き回っている僕の仲間の「歩くだけむすびめくん」たちと出会ったんだ。その時に悩みがあると相談されたというので、僕がやってきたって分けさ。

「ぐるぐるさんとやら。ワシはぼろぼろの民家になってしまっていたが、優しい人間達のおかげで、第二の人生をカフェとして生きることになった。これからは、お前さんの言う様に人間とも仲良くしようと思っているのじゃ。でもな、きれいなカフェになったのは良いのだが、屋根裏が無くなってしまったのじゃ。そこは今では使われなくなった食器だとか、年老いたクモだとかが住んでおって、みんな私の古い仲間だった。しかし、屋根裏が無くなったので、いるところも無くなりこの家を去ってしまったのじゃよ。とはいえこのあたりに彼らが行く場所など無いはずなのじゃがのー。年を取ってから仲間がいなくなるのは寂しいものじゃ。」

 

「カフェのおじいさん。おじいさんの気持ちもおじさんの仲間の気持ちも良く分るよ。でも、これからは屋根裏から出て、話の分る人間と仲良くなって、明るい地球の未来を取り戻さなくてはいけないんだよ。僕たち一人一人が力を合わせる時なんだ。」

 

「そんなことを言ってもぐるぐるよ。クモや汚くなった食器など好きな人間はおらんぞ。彼らも良く分っているのじゃ。」

 

「大丈夫、僕たちのロープの魔法で彼らがなりたかった物の形にしてあげる。そしたら、きっと人前にも出て来られるようになるよ。そして、みんなで人間とパーティーをしよう。明るく心を開いてこそ、そこから何かが始まるんだよ!!」

 

「さあ、みんな出て来て、パーティーの準備だよ。お正月だから、コマ回しむすびめくんや羽子板むすびめくんも呼んできてね。それから人間も集まるから人間のお願いを神様に届ける『お願いとんそくむすびめくん』にも忘れずに声を掛けてね。」